広島は一日で十分にまわれます。ただし、一日の流れを正しい向きに置くことが条件です。12ストップのルートは約5.1キロ。その一日は、均等ではない二つの部分に分かれます。中心部の北側を軽やかに進む午前と、場所そのものが求めるためにゆっくりになる午後です。
午前:庭園、美術、そして城
どこから始めても構いませんが、この一日は縮景園から始めるといちばん流れます。17世紀に作られた回遊式庭園で、山・谷・湖を縮めた景色のなかを歩きます。そこから市内の美術館へ。端正な広島県立美術館と、モネやルノワールらフランス印象派を所蔵するひろしま美術館です。広島が美術の街でもあることが、ここではっきりします。この区間には、1945年ののちに16世紀の姿へ再建された広島城も含まれます。
正午前後:切り替えの地点
ルート中でいちばん長い区間、約850メートルがここに入ります。休憩を取るには、ちょうどよいタイミングです。北側の行程はここで終わり、この先は違う種類の集中を求められます。先へ進む前に、時間を取ってください。
午後:慰霊の区間
後半は密です。平和記念公園とその周辺に7つのストップが、それぞれ数百メートルの間隔で並びます。爆心地の碑、そこから200メートルもない原爆ドーム、街を見渡す展望台とおりづるの壁をもつおりづるタワー、平和記念資料館、平和の灯をともす慰霊碑、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館、そして佐々木禎子さんに折り鶴が捧げられた原爆の子の像。距離は短く、時間は長くかかります。地図から受ける印象より、多めに見ておいてください。
一日の配分
12ストップ、約5.1キロ、純粋に歩く時間は2時間から2時間半。美術館を中まで見るなら、残りの一日はそれで埋まります。ペースは自由で、途中で中断して、あとで続けることもできます。必要なのはスマートフォンだけ。広島のルートは無料で楽しめます。

